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【夫婦喧嘩が多い人人必見!】夫婦喧嘩が子どもに与える影響とは

 
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結婚して7年。長女と長男を授かり4人家族。福岡私立福岡女学院大学人間関係学部子ども発達学科を卒業。現在、発達障害や知的障害を抱えるお子さんの療育に現役保育士として携わっている。応用行動療法、TEEACH、PECS、感覚統合など様々な観点から、科学的根拠に基づき子どもを観て、子どもが自分で育とうとする力を育てる保育を目指している。

夫婦生活をしているとケンカを避けることは難しいですよね。

でも子どもの前で喧嘩をして大丈夫なのでしょうか?

子どもに悪い影響を与えないのでしょうか?

今回は保育士資格を持ち子ども発達を勉強してきた きょうこ が夫婦喧嘩が子どもに与える影響についてご紹介します。

記事を読んでわかること
  • 夫婦喧嘩が子どもに与える影響は何か
  • 夫婦喧嘩をした時の子どもへのフォローの方法
  • 娘に直撃!夫婦喧嘩を目の当たりにしている子どものリアルな気持ち

今回は私の5歳になる娘にパパとママがケンカをしている姿を見てどう感じているかインタビューしました。

夫婦喧嘩をしているときの子どもの気持ちが知りたい人は最後まで読んでみてください。

娘に直撃!!パパとママの喧嘩を子どもはどう感じてる?

 

皆さんは夫婦喧嘩を目の当たりにしている子どもが、どんな気持ちなのか聞いたことはありますか?

私は夫婦喧嘩を見て子どもがどう感じているのか気になったので、5歳になる子どもにインタビューしてみました。

5歳なので独特な言い回しもありますが、リアルな子どもの気持ちを見てみましょう。

パパとママがケンカをしていることについてどうお思う?

たのしくない。

ママとパパがケンカしてるのうれしくない。

子どもにとっては大好きなママとパパです。

そんな二人が言い争っている姿を見てうれしいと思う子どもはいませんよね。私の娘もケンカ中に「ケンカやめて!」と仲裁に入りますが、夫婦喧嘩がヒートアップすると「あんたはあっちにいってなさい」と子どもの気持ちをないがしろにしてしまいます。

普段子供に「相手の気持ちを考えなさい」と言っている私たちが、子どもの言葉を無視し、気持ちを考えられていないなと反省してしまいます。

パパとママの喧嘩を見て怖いと思ったことはある?どんな時に怖いと思うの?

る。

なんかさ、おっきくでっかい声でさしゃべられてると怖いと思う。

パパのこえのほうがこわい。

私たちはもともと声が大きいこともあり、夫婦喧嘩がヒートアップすると声も大きくなってしまいます。特にパパの大きくて太い声は恐怖心を感じるようです。

そして話している内容う相手を責める言葉ですから、全ての言葉の意味は分からなくても恐怖心を感じるのは当然です。

後程詳しくお伝えしますが、恐怖心は子どもの心や体、脳までも傷つけてしまうのです。ですから子どもが怖いと感じるケンカはするべきではありませんね。

どうしてパパとママはケンカすると思う?

だってさ、ママとかパパの不具合。

不具合はシュガーラッシュできいた。

シュガーラッシュとはディズニー映画ですね。ヒロインであるヴェネロペは「不具合」つまりバグのせいで自分のゲームの世界から追い出されそうになります。そこに壊し屋で悪役のラルフと友情を深めながら自分のゲームの世界を取り戻していきます。

娘はヴエネロペの不具合と私たちの夫婦喧嘩に共通点を見出したようです。「不具合」つまり「欠点」として捉えているのでしょう。

たしかに私たちは自分の主張を押し付け合い、どちらが正しいかという答えのない不毛な争いをしていました。自分たちの主張がそれだけ正しくても、相手を責めていい理由にはなりません。しかしケンカをしてしまうことは私たちの「欠点」なのかもしれません。

喧嘩をしたらどうやって仲直りしたらいいのかな?

ごめんねって

こちらこそごめんねて。2人おんねんから。

なんかさ、けんかやめよーよとかさ、あとさ、一緒に仲直りしよって

その通りですよね。子ども同士がけんかをしていたら、大人は「ごめんねって言おうね」と教えるのに、夫婦喧嘩をしているとお互いに折れるという気持ちを忘れてしまいます。

冷静に考えればケンカはどちらかが悪いなんてありません。どちらにも原因があります。それを伝え合うのは良いのですが言い争いになるのはよくないですよね。

これも後程詳しく説明しますが、大人が「ごめんね」と伝える姿を見て子どももケンカの仕方を学びます。子どものためにもお互いが謝るということは忘れたくないですね。

喧嘩をしないためにはどうしたらいいと思う?

まずさ、けんかするようなことはしない。

あしたけんかしよっていう。

娘もお友達とよくケンカをしているようなので、この質問は難しかったようです。考えてもらって絞り出した答えがこれでした。

「けんかするようなことはしない」ごもっともな意見です(笑)

そして「明日ケンカをする」という考え方は悪くないかもしれません。1日置いて冷静な頭で考えると、小さいことで喧嘩していることに気づくこともあります。

ですから一度休戦するという考え方も、ケンカをしない方法かもしれません。

夫婦喧嘩が子どもに与える影響

娘のインタビューでもわかったように夫婦喧嘩を見ている子どもは恐怖を感じています。

ではこの恐怖心が子どもにどんな悪影響を与えるのでしょうか。子どもの様子を毎日見ている保育士の意見をまとめました。

夫婦喧嘩で子どもは情緒不安定に

夫婦喧嘩によって子どもが情緒不安定になる様子が確認されています。

 

  • 元気がない
  • 大人の顔色をうかがい行動する
  • 先生やお友達に冷たい態度をとる
  • 毎日泣く
  • 笑顔が減る

 

大好きなパパとママが怖い顔で言い争っている姿は、子どもにとって不安です。

 

実は私も子どものころ両親の夫婦喧嘩を聞いて不安に感じた経験があります。

それは私が中学生になったころでした。夜に言い争う声がよく聞こえるようになりました。両親は子どもたちが寝ていてわからないと思っていたかもしれません。しかし2人の異様な雰囲気は姿を見なくても伝わってきます。

(近いうちに家族がバラバラになるかもな・・・)と中学生の私ですら不安に感じました。

両親は私が高校生の時に別居し大学生の頃に離婚をしました。離婚した当初友人たちから「あの頃のきょうこが怖かった」と言われたことがあります。確かに自分は両親が離婚をしんどい気持ちの中でみんなが楽しそう話している中に加わることができなかったのです。

大学生の私ですら親の夫婦喧嘩、そして離婚は精神的ダメージが大きいのです。そう考えると言葉で表現することが難しいちいさい子どもが情緒不安定になるのは当然と言えるかもしれません。

 

小さい頃の嫌な思い出は大人になってもトラウマとして残るものです。

私も結婚を考えるとき「夫婦喧嘩で子どもを傷つけたくないな。離婚したらどうしよう」と不安に感じました。毎日夫婦喧嘩をして怒っている表情の親を見ていれば結婚に希望が持てません。

身体的変化

心と体はつながっています。ですから心にストレスを抱えていると身体的な症状として現れることがあります。

チック

瞬きをする、顔をしかめる、口をゆがめる、口をとがらせるなど身体的部分が動いたり、単語や叫び声をあげたり、肩や手がぴくっと動いたりなどの症状が見られます。

本人の意思とは全く関係なく、不規則で突発的にみられます。

チックの原因は解明されていませんが、不安や緊張、興奮や疲労などのストレスが悪化させるのではないかと言われています。

不規則で突発的な体の動きや発声が、本人の意思とは関係なく繰り返し起きてしまう疾患

根本的な原因はまだ解明されていないというのが現状である。しかし、不安や緊張、興奮、疲労などが誘因となりやすい。

引用:Doctors file

頻尿

 子どもの排尿回数は、年齢によって異なり、成長に伴って少なくなってきます。
4~5歳を過ぎても1日のトイレ回数が10回以上またトイレに行く間隔が2時間より短い場合は「頻尿を疑います」
体の病気が原因の場合と、ストレスや緊張など心理的要因が原因となる心因性頻尿があります。

引用:こども相談室 子どもの頻尿について 大嶋 寛子 医師

 

普段そんなにおねしょをしない子でも、不安なことやストレスになることがあるとおねしょの回数が増えることはよくあります。

私の娘も普段はおねしょをしませんが、怒ることが続いた日におねしょをすることがありました。また2人目を妊娠し構ってあげることが少なくなった頃もおねしょが増えました。

子どもにとってはちょっとした環境の変化がおねしょにつながることもあります。

パパとママが毎日のようにケンカをして入れが、子どもにとってはちょっとではなく大きなストレスになります。

喘息の発作が起きる

喘息の発作の原因はアレルギー物質を吸い込むことだけではありません。風邪などの体調不良はもちろん、ストレスや疲労でも発作が起きます。

記憶力や学習能力の低下

NHKのクローズアップ現代で、激しい夫婦喧嘩が子どもの脳を傷つけているという研究結果を報道しています。

福井大学とハーバード大学の共同研究で、夫婦喧嘩は子どもの脳の海馬や偏桃体、視覚屋にも異常をきたすことがわかりました。海馬や偏桃体、視覚野に異状が起こると怒りや不安を感じたり、記憶力や学習能力が低下してしまうのです。

暴力や言葉を真似する

子どもは社会でのコミュニケーション方法を、大人のコミュニケーションを取る姿から学びます。

ですから、子どもの前で相手を叩いたり、物を投げたり、暴言を吐く行為をしていれば、子ども同士の喧嘩の時に同じようなことをしてしまいます。

3歳の子どもが「死んじまえ」ということをどう思いますか?

たぶんこの子どもはお父さんの言葉の意味は分からないでしょう。でも夫婦喧嘩の時に暴言や暴力を振るう姿を見れば、お友達とケンカしたとき、自分に不都合が起こったときに「暴言を吐いてもいいんだ」と学習してしまうのです。

また他所でもこんな言葉遣いや態度をとっていては良好な人間関係が築けるわけがありません。しかし夫婦喧嘩が日常化していればそれが「当たり前」となってしまい子どもにとっては、人間関係に問題が起きた時の解決方法は「暴力をする」「暴言を吐く」になってしまうのです。子どもが社会で上手に生きるためにも日常的な夫婦喧嘩は避けるべきと言えます。

参考文献:親の夫婦げんかが子どもに与える影響を考える 企画 徳田克己 

夫婦喧嘩をした時の子どもへのフォロー方法

夫婦喧嘩が子どもに与える影響についてご紹介しましたが、実は夫婦喧嘩の仕方で子どもたちは仲直りの仕方や人間関係のルールを学んでいます。

保育園や幼稚園でもケンカがない日はありません。ですが子どもの発達過程においてもケンカはとても重要で、ケンカを通して人とのかかわり方を学びます。子どもは親のすることを真似して学習しますが、ケンカや仲直りの仕方も親の姿を見て学びます。

ですから夫婦喧嘩の仕方次第では子どもにいい影響を与えることもできるのです。では、どんな喧嘩だったらいいのでしょうか。またケンカをした後に子どもにどんなフォローをしてあげるといいのでしょうか。

夫婦喧嘩の仕方を考える

まず夫婦喧嘩において絶対にしてはいけないことは以下の5点です。

 

ケンカのルール
  • 暴力をしない、暴言を吐かない
  • 子どもの前で相手の悪口を言わない
  • 子どもを伝書鳩にするなどケンカに巻き込まない
  • ケンカを長引かせない
  • 家出をしない

暴力や暴言などの見た目にも激しい喧嘩はもちろん、長期間相手を無視し続けたり子どもを伝書鳩のように利用してケンカに巻き込むことは、子どもの心身や脳に大きな影響を与えます。

正しい喧嘩の仕方を考える

子ども同士が喧嘩をしていると、あなたならどんな喧嘩をしてほしいと思いますか?

保育士が子ども同士の仲裁に入るときは以下のことに気を付けて喧嘩の原因を考え解決につながるように援助していきます。

  • 「いつ・どこで・誰が・何をしたのか」事実を見極める
  • 自分はどう感じたのかを言う
  • 相手は何を感じていたのか聞く
  • どうしたら解決できるか考える
  • 悪いところを認め謝る

この喧嘩の方法は大人にとっても建設的なケンカの仕方です。夫婦間だけでなく会社での問題解決にも役に立つ方法です。

子どもたちが正しい喧嘩を身に着けるためにも、私たち夫婦が喧嘩の仕方を気を付けなければいけません。

ケンカについて子どもに正直に伝える

児童精神科医の佐々木正美先生は、『はじまりは愛着から』の著書の中でこのように語っています。

 先ず何より重要なことは、子どもの年齢がどんなに小さく幼くても、お母さんは自分の気持ちを「正直に」伝える、ということです。

自分に至らない、負い目を感じるようなことがあっても、その気持ちをふくめて、出来るだけ正直に、気持ちの通りに語ること。何年か経って、子どもが大きくなってから、そのことを語り合わなくてはならないようなことが起こったとき、正直に話していたために救われることは、相乗以上に多くあります。

それだけでなく、子どもにとっても、自分の母親が大切な苦しい問題で、母親自身の負い目になるような事実まで包み隠さず話してくれたのだという思いや経験は、大きくなればなるほど、母親への信頼感が増すことにつながります。

参考文献:佐々木正美著 『始まりは愛着から 人を信じ、自分を信じる子どもに』2017年9月初版

これは子どもに離婚を伝えるときにどうするか、というテーマで書かれたものですが、ケンカの後でも必要だと思います。人間にとってわからにものほどこわいものはありません。佐々木正美先生がおっしゃるように嘘偽りなく伝えることが、親への信頼感も強くします。

間違って欲しくないことは、パパとママのどちらが正しいと思うかを聞いて味方につけようとしたり、相手のことはを責めるような悪口を聞かせないことです。

「ママはパパに○○と言って傷つけたのよ」「パパはママにこんなことを言ってしまったけど、こんなことを言うのは間違っているよね」

など自分が相手にしたこと、相手にされて悲しいと感じたこと怒ってしまったこと、その事実を伝えることが大切です。

  • なぜケンカになってしまったのか
  • ママは(パパは)何を思ったのか(どんなことを言ったのか、どんなことをされ何を感じたのか

これらを伝えると同時に「怖い思いをさせてごめんね」と謝りましょう。私たち夫婦は夫婦喧嘩をした後「パパとママは嫌いだからケンカをしてるんじゃないよ」ということもよく伝えます。さらに不安を解消させるために抱きしめる、髪をなでるなど子どもの体に触れることも有効です。親からのスキンシップは子どもに安心感を与えることができます。ですから言葉と同時にギュッと抱きしめてあげると子どもの不安な気持ちも解消されますよ。

 

佐々木正美先生の著書が気になる方はコチラからご購入できます

まとめ

暴言や暴力の見た目にも激しい夫婦喧嘩や、長期間無視をし子どもを伝書鳩のように使ってケンカに巻き込むことは、子どもに悪影響を及ぼします。

しかしケンカの仕方によっては、子どもの仲直りの仕方や人間関係のルールを学ぶいい機会になることもあります。

 

  • 子どもにいい影響を与えられるよう、建設的な話し合いで解決策をする姿を見せていきましょう。
  • 夫婦喧嘩の後はなぜケンカになったのか子どもに事実を伝え、パパとママは嫌いだからケンカをしたのではないということを伝えましょう

 

あなたの大切なお子さんが自分たちの夫婦喧嘩で心を痛めているのは辛いことです。他人と生活していればケンカを避けることは難しいでしょうが、ケンカの方法とそのあとの夫婦の態度次第では子どもたちにいい影響を与えることもできます。

お子さんのためにも2人の夫婦喧嘩の在り方についてじっくり考えてみてください。

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結婚して7年。長女と長男を授かり4人家族。福岡私立福岡女学院大学人間関係学部子ども発達学科を卒業。現在、発達障害や知的障害を抱えるお子さんの療育に現役保育士として携わっている。応用行動療法、TEEACH、PECS、感覚統合など様々な観点から、科学的根拠に基づき子どもを観て、子どもが自分で育とうとする力を育てる保育を目指している。

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